思ってたんとちゃうパートナーとの馴れ初め【前編】 | Aoshima Witch

思ってたんとちゃうパートナーとの馴れ初め【前編】

旦那ネタ

憧れのフリーランスを引き寄せた

宮崎に移住して1年が経った、2019年の年末。出会いを求めていた私は「移住者交流会」という名のコンパに参加した。参加者は男5人、女5人。隠れ家チックな創作居酒屋で、和やかな雰囲気で乾杯して自己紹介が始まった。

参加者にサーファーもいなけりゃ、イケメンもいねぇ!石を投げればサーファーに当たると言われる宮崎なのに、話が違うじゃないか!(←?)今日のコンパは完全にハズレだ……女性はみんなかわいいのに……くそぅ。

開始早々私がそんなことを思っているとも知らずに、ニコニコしながら話しかけてきたのが旦那だった。

福岡出身の私に対して

「福岡の人って、食にこだわり強い人が多いイメージなんですけど、どうですか?」

「いや……別に。」

緊張してたし、コミュニケーション能力も決して高い方ではない。気の利いた返答が思いつかずに、無愛想な返事になってしまったことを反省しつつ、一次会でそれ以上彼と話すことはなかった。

イケメンサーファーを捕まえて一緒に海外サーフトリップにいくことを夢見ていた当時の私。サーフィンとは無縁の生活をしていた旦那は、当然恋愛対象外

けれど、自己紹介の中で、彼がフリーランスのデザイナーということが分かった。どうやったらフリーランスになれるのか?実際にどうやって生活しているのか?そこにはとても興味があった。

宮崎の飲み文化サイコー

二次会はなぜかそのままの流れで全員でバーへ。

バーと行ってもカウンターがあって、落ち着いた雰囲気で、寡黙なマスターがシェイカーを振ってカクテルを作ってくれる……当然そんなバーではない。

カラオケがついてて、どちらかと言うとスナックみたいな雰囲気。若者がワイワイ、カラオケしながら騒いでるし、誰かが歌うと別のテーブルも一緒になって盛り上がるという酔っぱらいたちの一体感(笑)

「うへぇー。初対面の人たちとカラオケってしんどいわ〜」と思ってた私のところへ、にこやかにタッチパネル式のリモコンを持ってきた彼。

「歌いませんか?」

「いや……私はいいです。」

「じゃあ僕歌いますよ。何かリクエストありますか?椎名林檎とか好きですか?」

「あ、椎名林檎好き!」

じゃあここから選んでください。

私が真っ先に指差したのは、人気曲順の1番上にあった「丸の内サディスティック」(本当に大好きな曲で、結婚式のエンディングにも使ったのですが、当時の彼はそんなことを知る由も無く……)

なぜか私がテキトーに一番上にあった曲を選んだと思った彼。
「コイツ、テキトーにあしらいやがって。ほな、原曲キーで歌ったるわ」と意気込むのでした。

あの日バーをざわつかせた男

この日のバーは満席状態。忘れた頃に、曲のイントロが流れ始めた。

誰が歌うの〜?とマイクがみんなの手を渡っていく。丸の内サディスティックは我々世代の女性に人気のカラオケ定番曲。きっとあの日、バーに居た全員が当然女性が歌うだろうと思っていたはず。

そんなことはお構いなしに意気揚々と歌い始めた彼……

「オマエが歌うんかい!」と他のテーブルがざわつくのを気にする素振りもなく、原曲キーで見事に歌い上げた。

「え?マジで。原曲キー?ヤバっ!しかも上手」

そう、私が旦那に興味を持ったのは、彼がフリーランスだったから。そして、椎名林檎の丸の内サディスティックを原曲キーで歌うおもろいヤツだったから。

もしかして……はめられた?

2次会がお開きになる頃には、お酒を飲まない彼を除いて、男性陣はベロベロに。別に飲ませたわけではない。女性陣が可愛いかったらテンションが上がって飲みすぎたのか、元々酒癖の悪い男ばかりが集まっていたのか……真相は謎。

その後、唯一シラフだった彼がとりまとめて、グループラインができた。

「みんなで新年会やりましょう〜!」

「良いですね〜!」

なんて会話のやりとりがあったものの、年が明けて、彼がいざ新年会の提案をしてみたら、女性陣からは一人も参加表明がなく……。男性陣のベロベロ具合にみんなドン引きしていたそう。

唯一反応したのが私だったので、「だったら2人で行きましょうか」ということで、2人で飲みに行くことになったのでした。

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