【トランジット土星】7年周期の定期メンテナンス | Aoshima Witch

【トランジット土星】7年周期の定期メンテナンス

占星術コラム

覚悟を決めるサターンリターン

サターンリターン(土星回帰)とは、29歳前後にやってくる占星術的「成人式」。土星がホロスコープを一周して生まれた時の位置に帰ってくること。

親は子供が安全に生きられるように世間のルールや常識を教えたり、ある程度レールを敷いてくれたりします。それは土星の輪っかみたいなもので、成長するにつれて、息苦しさを覚えるもの。サターンリターンを迎えたら、親や世間によって作られた枠組みを取っ払って、自分で人生を生きていくための土台づくりをしなければいけない。結婚、離婚、出産、独立、退職など、人生の節目になるタイミングなのですが、あなたは29歳前後どんな出来事がありましたか?

私は新卒で入った会社を辞めて、29歳の時にワーホリでオーストリアへ旅立った。一般的なサラリーマン家庭で育ち、これまで優等生で生きてきた私にとって、新卒で入った会社をやめる=王道ルートから外れるということはとても大きな恐怖だった。

【ワーキングホリデー(ワーホリ)制度とは】

二つの国・地域間の取り決め等に基づき,各々の国・地域が,相手国・地域の青少年に対して自国・地域の文化や一般的な生活様式を理解する機会を提供するため,自国・地域において一定期間の休暇を過ごす活動とその間の滞在費を補うための就労を相互に認める制度です。出典:一般社団法人日本ワーキング・ホリデー協会

つまり、ワーホリは観光もできるし仕事もできる。どこに滞在しても、どこを旅行しても、仕事をしても、語学学校に通っても良いという素晴らしく自由度の高いビザだ。しかし、それゆえに「留学」とは違いただの「遊び」だと考える企業が多いので、帰国後の再就職が不利になると言われていた。

でもね、ワーホリってめっちゃサバイバル能力上がるから。まったく知らない土地、しかも外国で、自力で住む家を探して、仕事を探して、そこのコミュニティに溶け込んで生きていくんだよ?「遊び」だなんて、生ぬるいものじゃない!と今の私なら言えるけど、当時はそんなこと分からないし、大人たちが言うことを鵜呑みにして、なかなか会社を辞める決断ができずにいた。

そうこうしているうちに29歳。ワーホリビザが取れるのは30歳まで。このままワーホリに行かなかったら人生絶対に後悔する!そう思い、ギリギリで決意することができた。

私のN土星はN月・キロンと180度。2室で月とキロンが0度なので自己価値に傷があり、なかなか自分に自信が持てない。なおかつ土星にターゲットにされている月なので、なかなか素直に自分の感情に従い行動することが難しかった……しかも太陽をはじめ不動宮の蠍座にたくさん星を持っている。

私のサタリタ(土星回帰図)

自分らしい生き方を探して、未知の世界へ

私の土星は8室射手座なのですが、7室に星をたくさん持っている私は、サターンリターンの前に土星が7室を通過したタイミングで、二股かけられたことが発覚して当時の彼氏と別れるなど、土星のシバキを受けている。その時の話はコチラ

もしそのタイミングで結婚をしていたら、サターンリターンはまた違った出方をしていたのかもしれない。けれど、当時は独身彼氏なし。8室的な要素(受け継ぐもの、生と死、深い絆など)がなかった私は、仕事を辞めて未知の世界へ旅に出た。射手座は哲学、宗教、思想、海外などの意味がある。プログレスの太陽は射手座で、ちょうど9室に入るタイミング。海外を旅することで、自分なりの生き方の哲学を探求したかったのだ。

振り返ってみれば、オーストラリアで過ごした2年間で自分の価値観が大きく変わった。それまで都会でバリバリ働いて稼いでタワマンに住むぞ!とギラギラしていた私が、サーフィンに出会いライフスタイルが激変。海の近くで、自然に囲まれてリラックスして暮らしたい。サンデーマーケットで地元で取れたオーガニックの野菜とかフルーツを買う生活ってステキ。好きな時に海に入れる自由な働き方がしたい。そんな自分なりの理想のライフスタイルを見つけたのが、私のサターンリターンでした。

何する訳でもなく、みんなビーチでまったり

7年周期の定期メンテナンス

サターンリターンから7年……今私のN土星とT土星が90度を作っている。ワーホリ後、宮崎に移住し、宮崎では2社の会社にお世話になった。1社目はT土星がMC通過していったタイミングで退職。2社目はN土星とT土星が90度のタイミングで今月退職。土星には「終わり」という意味があるが、毎回土星がアスペクトを作るタイミングで退職している。きっと私のMCが山羊座なので、ルーラーである土星の影響が大きいのだろう。

現在T土星は魚座で私の11室を運行中。土星からは「7年前のサターンリターンで見つけた自分のライフスタイルを実現するために、チャレンジしてるかい?」というメッセージを受け取っている。

奇しくも、占星術師として独立するために退職する私。11室は社会の中で精神的、経済的に自立を目指す場所。魚座はスピリチュアルや精神世界と捉えれば、占いに当てはまる。狙ったわけではないが、このタイミングで退職することになったのは、まさに星通り。

また魚座はこれまでの価値づけを溶かして一つにしていくサイン。フリーランスになれば、働き方も変わる。これまで経験してきたこと全てを活かして、こだわりや境界線をなくして働くことになるだろう。

今後取り組む土星の課題

占星術のリーディングでは、どうしても相手の深い部分に踏み込んでいく必要がある。普段、人には話さないことも、信頼して話してもらわなければ、相談者の悩みに対して占星術的に解釈することも提案することもできない。ましてや相談者本人が気づいていないことやモヤモヤの本質を言語化するなんて不可能だ。土星は試練や課題を与える星でもあるのだが、8室土星の私の課題はまさにこれだ。どれだけ相手に深く踏み込んで信頼関係を作れるか。踏み込みたいけれど、拒絶されるのが怖い……のせめぎ合い。

相手の深いところを探りたい(蠍座太陽、水星、金星)にも関わらず、そこに恐怖を感じるなんて、なんとも矛盾したホロスコープだと思う。けれど、土星の課題に逃げずに向き合い克服できれば、ギフトになる。しかも土星は社会天体なので、仕事面や社会的な自分として、その才能を発揮できるようになる。だから、私はこんな設定で生まれてきて、占星術師になったたのではないか?もしそうなら、この人生は100%自分の思った通りになる。だって、全部自分で設定して生まれてきたんだから(笑)

現在、T土星とN月ともスクエア。土星の課題に取り組むためには、私自身の心の器も広げていく必要がありそうだ。拒絶されたと感じるのは私の月の感情。けれど双子座で、言葉で感情を切り分けて、理性的に対峙することができれば、受け取り方を変えることができるはず。これにチャレンジしていくのが今後の私の課題。

あなたの課題は?

現在のあなたの課題は何ですか?サターンリターンは終えたけど、何か調子悪い……そんな時は自分の生き方を見直すチャンス。7年おきに土星がハードアスペクトを作る「定期メンテナンス」がやってきます。その時にしんどい思いをしなくてすむように、ぜひ一度ご自身の課題を確認してみてくださいね。

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