メメント・モリ=「死を忘れるな」
人は必ず死ぬ。致死率100%だ。
普段の生活の中で「死」を意識することって、あまりないと思います。「明日が来るのが当たり前」どこかでそう思って生きてますよね。けれど、余命宣告された主人公が死ぬまでにやりたいことリストをクリアする旅に出る。そんな映画ありますよね?
「死」を意識することで初めて「生きている喜び」を実感できる……きっと人間ってそういう生き物なんだと思うんです。
そして、それは私がサーフィンに対して感じていることでもあるんです。
死への恐怖
サイズアップした某ポイント。
他には誰も入っておらず、海は貸し切り状態!しかもパワーのある波が綺麗に割れている。
ヘタクソなドルフィンで何回も波を食らう。
ハァハァ……息が上がる。けれど、波は待ってなんかくれない。ここを越えて、波がブレイクする向こう側へ行かなければ永遠に波に乗ることはできない。
やっとの思いで沖へ出れたなら、次は波待ちしてテイクオフ。だけど、このテイクオフがどうしても怖い。とにかく海面までが遠い気がして……体感的には3階のベランダから身を乗り出して、道路に飛び降りようとしてる感じ。
何度もトライするけど途中でやめてしまう。勇気が出ない。
そんな私をあざ笑うかのように次から次へと波がやってくる、しぶきが飛ぶ。
何本も波を見送りながら、何がそんなに怖いのか考えてみた……
それは結局「死」への恐怖だった。
波に巻かれたら、力を抜いて無理にジタバタしないこと。そうすれば必ず浮上することを知っている。深呼吸して、遠くの沖へ目を凝らす。
次のうねりがやってくるのが見えた。タイミングは一瞬。やるかやられるかだ。
「ゴーゴー!行けー!」友達から声援が飛ぶ。
生きている喜びを与えてくれるサーフィン
一回突っ込んでしまえば、こっちのもん。死へ恐怖は薄れて、圧倒的に楽しくなる。恐怖とアドレナリンのせめぎ合いに打ち勝った瞬間だ。この時どこかで「あぁ、生きてる!」と感じる自分がいた。そして笑顔が止まらなくなる。
それは、普段の生活では味わうことのできない、魂が震えるほどの喜び。これだからサーフィンはやめられないっ!
海は全てを包み込み、癒してくれる。自然の前では人間はちっぽけだ。というより、自分もこの自然の一部であることを思い出させてくれる。だから、どんな波でも海に入ると必ずスッキリする。
サーフィンが危険なスポーツであることは重々承知だ。だから、誰にでもサーフィンをオススメする訳ではもちろんない。では、サーフィンよりもっと簡単に生きてる実感を得る方法とは?
後編はこちら
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